カーナビ取り付けの後日談

2003年11月



 カーナビの取り付けが完了して(左メニューの「いじったところ」カーナビ&オーディオを参照)、ちょっとした運転でもカーナビを使わずにはいられなくなった。

 気になる点があるとすれば、発売されたばかりの機種なのに地図データが2年くらい前?のものだったり、バス釣りのフィールドを探すときに野池の情報が少なかったり、ナビに表示されているポイントが実際の位置より遅れての表示だったり(交差点の案内があったときにはすでに交差点の中に入っている)、などいくつかある。

 でも廉価版DVDカーナビとしては充分満足できる。それにモニターが車内の黒い内装とマッチしているので、デザインの優位はゆるぎなかった。


 その後、カーナビ取り付けの話をした友人が、自分の車にCDチェンジャーをつける作業を手伝って欲しいと言ってきた。彼は自分でオイル交換をしたりユーザー車検をしたりとメンテナンスはけっこう自分でやるほうなのだが、電装系は苦手だという。おまけにCDチェンジャー自体が半分ジャンクっぽいとか。

 その彼の車はイタリア車。それもアルファロメオ・スパイダー。いじるのが楽しくなりそうな車だ。ボクは喜んで手伝うことにした。

 自宅前の月極駐車場のボクの隣りのスペースが空いているので、ここで作業ができる。ボクの車はもう一ヶ所の空きスペースへ移動。

 スパイダーは2シーターのオープンカー。幌を開ければ、作業がしやすい。このCDチェンジャーは音声信号をFMアンテナ線にもぐりこませるタイプで、ちょうどトランクルームにFMアンテナ線が通っていて、おまけにそこで接続コネクターが入っていた。なのでアンテナ線のコネクタをつなぎかえるだけで済む。

 あとは、ACC電源やアースを取り、コントローラーを運転席まで引っ張り、CDチェンジャーをトランクルームに設置するだけ。

 取付説明書を見て、電源線などの必要そうな電装系の小物を近くのスーパーオートバックスに買いにいってから、作業スタート。

 トランクルーム内にはACC電源らしい線が見つからず、助手席後ろのヒューズ類?からACC線を見つけて、トランクルームまでつないだ。

 スパイダーの作業自体は難しくなかったのだが、配線が全部終わった後、キーをひねってもCDチェンジャーが動かなかった。やっぱりジャンクなCDチェンジャーだから壊れているのか?と諦めモードになった。

 だが、よーく調べてみると、取付説明書に注意書きがあった。「リモートアンテナコントロールにつながない場合はACC線につなげ」。つまり、リモートアンテナの線につなげることで、オーディオがONになると同時にCDチェンジャーがONになる。この線につながない場合はACC線につないで、ACCがONになると同時にCDチェンジャーをONにするのだ。

 この注意書きに気づかなかったばかり、あれこれ試して余計な時間がかかってしまった。

 CDチェンジャー本体の固定はスパイダーの持ち主が自分でやるとのことで、このあとはボクの車イジリを手伝ってもらうことになった。

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スパイダーにCDチェンジャーを搭載。

シート後ろやトランクまわりがスカスカに空いていて、作業がしやすい車だった。


 実はここからが本題。(前説が長い!)

 前に書いた通り、デジカメの画像をカーナビのモニターで見ることができるよう、RCA線を延長して運転席の下から出しておく作業をはじめた。

 これは単に、カーナビのチューナーボックスのビデオ入力の端子に、RCAピン端子のケーブル(ビデオデッキに使うAVケーブル)を差して延長し、その先にメス⇔メスの端子を付けるだけ。

 作業自体は簡単なのだが、チューナーボックスを取り出すため、ハンドル下の小物入れ一体プレートを外す必要がある。ここは配線の巣窟なのだ。いったん開けたら、元に戻すのにタイヘンな苦労を強いられる。

 さらに、この日はもう暗くて時間がないので、近いうちにACC線のパワーアップさせる配線キットに交換するつもり。だから配線の巣窟は適当な状態でプレートを戻して終わりにした。

 この「適当な状態」というのがクセものだった。

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これがデジカメにつなげるケーブルを組み合わせたもの。

カーナビのチューナボックスにつなげればいいだけの作業。

しかし、適当に終わりにしたことがマズかった。

 作業が終わり、駐車場2台分の真ん中に停めてある状態から本来の自分のスペースに戻そうと車を動かすと、なぜだかハンドル操作がやたらと重かった。

 それでもとにかく、重いハンドルを操作して正しい位置まで動かした。すると、そこでハンドルが切れなくなってしまった。右にも左にもほとんどハンドルが曲がらないのだ。

 なんだこれは!

 しばらく考えて気がついた。

 カーナビの配線はハンドル下で「配線の巣窟」状態になっている。この場所はハンドルの付け根部分(ステアリングシャフト?)にごく近く、ハンドルを回せばシャフトも回る部分なのだ。そんな近くで線が浮いていれば、絡まってしまう。

 たぶん、奥で線がシャフトに絡まってしまったのだろう。ハンドル下のプレートを開けて確認しようかと思ったが、近いうちにACCのパワーアップをやろうと思っていたので、その作業と一緒に次の日曜にやることにして、中は確認しなかった。

 それから、中がどうなっているのか、不安で気になったまま一週間が過ぎた。

 日曜。

 この日に直さないと車の運転ができない。さらに、自分で直せないくらいの大ごとになっていたら、トランスポーター(車を載せて運ぶトラック)を呼ばなくてはならない。いやまてよ。駐車場前は細い道なので、ハンドルが曲がらない車をどうやって駐車場から直角方向に向けて道路に出すのだろう?

 とにかく中を見てみたい。しかし、願いもむなしく、雨が降っていた。それも台風接近に伴う大雨とのこと。

 どうしようかと思いながら二度寝して昼頃起きると、かろうじて雨は止んでいた。いまにも降り出しそうだが、とりあえず今は降っていない。このタイミングしかない!

 いそいで作業をはじめた。

 いや、気分はブラックジャックになっていた。

 「腸捻転の可能性が高いため、腹部切開の必要がある!」
 「ピノコ!オペの用意だっ!」

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見事に腸が捻じれて、いや、線が絡まっていた。

これではハンドルが動かなくなるはずだ。


 見ての通り、グチャグチャに絡んでいた。

 この日はなぜか、駐車場の隣りのスペースに車が停まっていて、どうみても契約者じゃない(不動産屋に空いていることを確認済み)ミニバン。それもボクの車に寄って停められていた。反対の助手席側はコンクリートの壁があって隙間がほとんどなく、もちろん車は移動させられない。

 そのため、運転席ドアを半分くらいしか開けることができず、運転席の奥をいじるにはかなり無理な体勢になった。仰向けになり、足は斜め後方に向かってドアの外、腰は運転席のシート、上半身は運転席の足元。この体勢で上を向いての作業が続いた。

 できるだけ線を切らずに、線をほどいていった。ギボシ端子があるところで外して、一本一本の線を丁寧に扱った。

 それでも一ヶ所、途中で線が切れていたところがあった。探ってみると、車速パルスにつながる線だった。かろうじて見える隙間から、車体側の車速パルス線と配線コネクタが見えたので、車体側の線がちぎれたのではなさそうだった。とりあえず安心。

 苦労して、やっと全部をほどくことができた。ルアーフィッシングで両軸リール(ベイトキャスティングリール)につきものの「バックラッシュ」が起きた後で、釣り糸の絡まりをほどく作業に似ていた。

 これでハンドルは自由に動かすことができたので、続けて次の作業に移ることにした。

 ACC線のパワーアップだ。前回の作業の中で説明したように、ACC線にいろんな機器をつないでも電力不足にならないような配線キット。

 カロッツェリアのページ内ではここに載っている。DVD楽ナビのオプション品という扱いだが、一番下なのはナゼ?

 前もってあちこち探して買ってきた。スーパーオートバックス三鷹にもなく、オートウェーブ晴海店にもなく、ついに見つけたのはスーパーオートバックス東雲だった。

 あとで探してみると、カーナビなどを買ったWeb通販店「ニューフロンティア」でも扱っていた。だったら初めっから一緒に買えば良かった…。(見つからないと思ったら楽天店のここにあった)

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やっと見つけた電源配線キット「RD-221」 。

定価の3800円だった。

リレーやヒューズなどを組み合わせれば自分でも作れる内容のセットなのだが、たぶん3800円に収まらないと思う。
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セットの裏面。

わりと丁寧に接続方法が書かれてあるのだが、ケーブル類の長さが書いてない。

店員に聞いてみると、車体が長いアメ車でもこれで大丈夫だから、問題ないとのこと。たぶん、バッテリからの線は3mで各メーカー統一されているらしい。
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カンのいい人ならこの絵を見ただけで、このキットの役割がわかると思う。

ACC線から電力供給させるのではなく、ACC線がONの時だけバッテリから電力供給される仕組み。


 バッテリのマイナスとプラスの端子を外し(この順で外すべし!)、エンジンルームと車内とを結ぶ卵型のゴムプレートを外し、コルゲートチューブを外し、オーディオを外し、アースの分岐を追加し・・・。

 ナビとオーディオに関する電源線をほとんどすべての外して、やり直した。

 オーディオを外したのはMD/CDレシーバーが使用しているACC線もこの配線キットから供給するように変えたから。

 配線をやり直して、余った線はできるだけ束ねて、邪魔にならないようにした。それでもハンドル下の「配線の巣窟」はどうにもならない。コネクタ類をつないでからチューナーボックスを奥に押し込んだり、ナビ本体の向きを変えたりするため、どうしても線に余裕をもたせないといけないのだ。

 余裕のある長さの線にするだけでなく、狭いスペースに配線の束を押し込んでいる都合上、タイラップ(結束バンド)で固定するわけにもいかないことに気がついた。そうすると、どうしても線が浮いてしまい、ステアリングシャフトに絡みつく原因となってしまう。

 しばし考えたあと、シャフトに配線類が近づかないよう、カバーをすることにした。

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シャフトにカバーを設けた。

固定しているわけではなく、ちょうど隙間にもぐりこませるだけでうまくハマった。

このカバー、実は菓子折りに入っていた、ただの厚紙。
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デジカメの接続もOK。

しかし、カーナビのモニターの液晶解像度があまり良くないので、見えるのは荒れた画像だった。

デジカメはひとつしかないから、なにかの画像を再生しながら撮影できないので、こんな画面しか撮れない。


 ここまでで半日費やし、日が暮れてしまった。暗くなると同時に、ついに雨が降り出した。

 ハンドル下の小物入れ一体プレートをボルトネジで締めて元に戻した。片手で持ち上げつつ、肩で押して密着させ、残った片手でラチェットレンチを操作。すでに体中が痛かった。何度も開けたりしているうちに、樹脂ネジ穴が弱くなりつつあった。

 配線を元通りにして、エンジンをかけて、カーナビとオーディオの動作確認をすると、問題なく動いた。

 やっと終わった。・・・と思ったら、新たな不具合を見つけてしまった(T_T)

 風量スイッチのあるパネル全体の照明が消えていた。この照明はイルミ連動なのでスモールをONにすれば照明が点くはずなのに、なぜか点かない。さらにスイッチで送風をONにしても風が出ない。だが、エアコンをONにするとコンプレッサーが動く音が聞こえた。

 つまりこのパネルのコントロール機能が死んでしまったのだ。

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あちらが直れば、またこちらにトラブル。

いい加減にしてくれよ。


 強い雨が降り出したし、もう疲れたのでヤメにしたかったが、暖房が効かないのは困る。次の週末は車で出かける用事があるのだ。

 この駐車場では暗いし狭いので、車を移動させることにした。すぐ500mほど離れたところにある洗車場へ停めた。ここは夜の9時か10時くらいに照明が消えてしまうので、急いで済ませなければならない。

 たぶん、風量スイッチパネルの裏にある線のどこかに問題があるのだろうと推測した。オーディオを押し込んだときに線が切れたか、コネクタが外れたか。

 またもハンドル下のプレートを開けて配線の束をかき出し、頭を突っ込んでわずかな隙間から覗いてみたが、風量スイッチパネルの裏はまったく見えない。

 手を挿し込んで触っていると、それらしいコネクタが出てきた。ハマっていないのだ。原因はこれだ。しかし見えないコネクタを正しい位置にハメるのは、どうにも無理だろう。

 オーディオを外して、その隙間から見ても見えない。仕方がないから、風量スイッチパネル自体を外しにかかった。ところが、パネルは外れるのだが、ユニット全体は取り出せない仕組みになっていた。

 おまけに固いワイヤーがつながっているため、ユニット全体の向きを変えることもできない。これじゃ裏側が見えないじゃないか!

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ピンポケなのは許せ。

ここまでやってもコネクタを差す部分がまったく見えない。

かろうじて手で触ることはできるのだが。


 冷たい雨に濡れて寒くなってきた。

 途方にくれながら、薄暗い車内で一服。う〜ん。まあ、ここまでやったんだからなんとかガンバってみよう、と自分を奮い立たせた。

 ここから3時間近く。腕を隙間から入れて、コネクタを差す場所を見つけ、コネクタを掴んでそれらしい場所へ押し入れる作業を続けた。延々と。しつこく。

 「カチッ!」とハマる音がしたときには感動ものだった。

 ちょうどその頃、洗車場の照明が消えた。

 動作確認して、暖房も冷房も問題なく風が出てきた。パネルの照明もついた。念のため、車のあちこちを触って、異常がないか確認した。

 すべての機器を戻し、配線を元通りにして、プレートなどのネジをしめて、作業が完了したのは10時近くだった。

 体中が痛いうえに、雨に濡れて風邪をひきそうな夜だった。



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